(2015.10.01)
岐阜県可児市におけるプレスクール実施報告
岐阜県では、定住・永住する外国人(地域社会を構成する外国籍県民)が増加し、それに伴い、外国にルーツをもつ子ども達も増えています。その子どもらは、日本語や授業が分からない、文化が異なり学校に馴染めないなど、入学した学校に適応することが難しいケースが多々見られ、不就学になることも少なくありません。
このような文化背景が異なる子ども達が、小学校入学後に戸惑わないよう、言葉や学校のルールをあらかじめ学び、円滑な学校生活や、学習面で格差がつくことがないよう事前指導を行うプレスクールは、その児童の将来に大きく影響を与えることになり、その必要性が注目されています。
そこで、当センターでは、就学前事前準備指導事業として、平成23年度~26年度の4年間、(特非)可児市国際交流協会に委託し、外国にルーツを持つ就学前の児童に対するプレスクールを実施し、その指導者の育成を併せて行いました。 平成26年度に、報告書・資料等を取りまとめた「プレスクール実施報告」を作成しましたので、是非ご参考ください。
岐阜県可児市におけるプレスクール実施報告 |
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※平成27年3月(特非)可児市国際交流協会作成
【平成26年度就学前事前準備事業】
日 程: 平成26年10月1日(水)~平成27年3月31日(火)
場 所: サンパレス可児、可児ミッション 、可児市多文化共生センターフレビア
指 導 者: コーディネーター(教室運営管理)、学習指導者(教室担当)、学習指導補助者(指導者補助)
参 加 者: 外国にルーツを持つ就学前の児童25名
内 容: 外国にルーツを持つ就学前の児童を対象として、ひらがなの勉強や、小学校での生活に
必要な事柄を、実際のクラス形式で実施しました。
●学校での生活に必要な知識と学校に通うための事前準備
・・・生活指導(授業中の態度、トイレ・手洗い・うがいなど)
・・・教科指導(算数、図工など)
・・・給食、身体測定、避難訓練、季節行事など体験的に指導
●先生とのコミュニケーションに必要な日本語指導
・・・学校でのあいさつや自分の状況を先生に日本語で説明できるように指導
・・・日本語向上のため、絵本の読み聞かせや曜日、時間、日付をはじめひらがなの読み書きや
単語等を指導
●保護者に対する指導
・・・小学校入学後も児童の学校生活をサポートできるように指導
●その他実施内容
・・・母語指導:家庭でのコミュニケーション及び母語での語彙の定着や概念の理解を行い、
日本語習得を行いやすくするための指導
委託先:(特非)可児市国際交流協会