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チャンピオンは今でも

チャンピオンは今でも

 

 

国際交流員  森下 アンダーソン 実砂雄

 

 

 皆さん、佐藤琢磨や小林可夢偉をご存じでしょうか?鈴鹿サーキットが大きなヒントになります。そうですねぇー。二人とも日本を代表するF1のレーシング・ドライバーです。佐藤さんにつきましては、岐阜県内のとある短期大学の客員教授を勤めているようです。そして、二人にはブラジルと関係のある共通点があります。それは、故アイルトン・セナに憧れていると言われています。

 

 セナは、1994年にレーシング中の事故により帰らぬ人になりました。34歳の若さでした。事故の原因は未だにナゾに包まれているものの、生前のセナは温厚な人柄で、優勝に輝くシーンがブラジル国民にたくさんの希望を与えてくれました。レースの他、多くの慈善活動を行い、親族等により現在、アイルトン・セナ財団を通してその活動を受け継がれています。

 

 さて、セナと日本の接点は、ご存じ日本産のエンジンです。優れた人間の才能と先端技術の機械のマッチングがチャンピオンになる鍵でした。そのムードは、日本人の皆さんがセナのテーマ曲「Faces」(T-SQUARE)から感じることができると思います。この曲のことを覚えていらっしゃいますでしょうか?ブラジルでは、ブラジル人レーサーがチャンピオンになる度に、「Tema da Vitória」(作曲 Eduardo Souto Neto)が流れますが、これまで71回のグランプリのうち40回はセナがチャンピオンになりましたので、他のブラジル人レーサーが優勝しても、今でもその曲を聴くと優勝最多数記録を持つセナを思い出しますね。

 

 セナの死後、ブラジルF1の黄金時代が終わったと考えられます。時代が21世紀に変わっていても、肩を並べるブラジル人レーサーがなかなか現れません。日本の国技・相撲と比較すれば、昭和の大横綱・大鵬幸喜、そして平成の大横綱・白鵬翔のように、その時代の歴史を作る有力者は、残念ながら近年ブラジルF1に存在していません。

 

 最後に、冒頭に書かせていただいた佐藤琢磨や小林可夢偉のことをなぜ著者が知っているだろうかと思う方はいらっしゃるかもしれません。ブラジルは地上放送の生中継でF1を放送している数少ない国です(多くの国はBSにて放送しているようです)。私は決してF1のファンではないのですが、ブラジルのテレビを通して二人の名前を知ることができました。

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